ナスPの日記

日常生活で自分が何かを「思った」時に、「なぜそう思ったんだろう?」ということをめっちゃ考えて書きます。

「周りで起きた悪いことは全て自分のせい」症候群

うちのチームのリーダーが入院した。
っていうか、私の知っている限り、このチームで倒れて入院したことがあるのは一人や二人じゃないんだけど。

 

で、それを知って私はめちゃくちゃ落ち込んだんだよね。仕事が手につかないくらいに。
なぜ落ち込んだのか、自分ではわからなかったんだけど。
まぁ、今までも大体、自分のチームのメンバーが入院するたびに、
「自分がもっと周りに迷惑かけずに、まともに仕事できてれば、○○さんだって倒れなかったのかもしれないのに。」
って落ち込んでたけどね。

 

で、
「週明けからいきなり上司が倒れたりして、なんだか仕事やる気にならないですね。」
って言ったら、隣の同僚から言われたのが、
「まぁ、でも今日と明日仕事したら、長期休みだと思えば頑張れるんじゃないですか?」
って言う返事で。

 

その時私が思ったのが、
「なんで同僚が入院したニュースを聞いた直後に、この人こんなに脳天気なんだろう。」
ってことだったんですよ。

で、
「まぁ、でも命に別状はないって話だし、普通の人は私ほどナーバスに物事をうけとめないのかもしれない。」
って思ったんだけど、なぜかそれがずっと頭に残ってて。

で、それをずっと仕事中も帰りの電車の中でも考えてて、
さっき布団の中に入ってもなんとなくぼんやりと考えてたんだけど、
突然
「あ〜! なるほど! そういうことね! あ〜、なるほど!!」
ってなって。

何がなるほどって、つまり
「なんで私はいちいち赤の他人が軽く1週間入院してるだけなのにいちいち落ち込むのかが、わかった!」
ってわけでして、
つまり「長年の謎が解けた!」というこの気持ちが抑えきれなくて、今飛び起きてこれ書いてるわけで。

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実をいうと私は倒れた人のことが気がかりということはあんまりなくって、いやだって命に別状はないっていうし。
でもすごく、「あの人が倒れたのは仕事の過労のせいじゃないか?」っていう思い込みが強くて。
で、「仕事の負担が大きくなってしまったのは、自分が仕事で迷惑ばかりかけたせいじゃないか?」とか思っていた。


普通の人は、確かに倒れた同僚のことは気がかりだろうし、心配なんだろうし、
「今大きい仕事が進行中だから、そのせいかもしれないね〜。」
くらいは言うかもしれないけど、だからって「そうに違いない!」とか「だとしたら自分にも責任があるのかも。」なんて思わないんだよね、多分。

私の同僚のお気楽な言葉がそれを象徴してるわけで。
逆に、その言葉のお気楽さがあまりにも私の気分との落差が激しいもんで、こうして自分のおかしい部分に気付かされたわけだけれども。
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これは私が20歳くらいのころの話なんだけれど、
一度、うちのおかんが私の目の前で倒れたことがあるんだよね。
すっげぇびっくりした。

いや、正確に言うと目の前でいきなり倒れたんじゃなくて、倒れ終わった後に通りかかったんだけど。
最初はなんだか寝ぼけて変なところで寝転がってるだけかと思ったんだけど、声をかけると、なんだか寝ぼけてる割には苦しそうだし、いつもならゆり起こせばはっきりと目が覚めるのに、その時に限って、いくら揺り動かしても全然声がはっきりしないし。
なんだかわからないけどやばい! と思って、思わず悲鳴みたいな声を上げて、「お母さん! 大丈夫!!」って。

それで家族全員が集まってきて、救急車呼んで運んでもらったんだけど、その時、妹が泣きそうな顔で、「こうなったのは自分のせいだ〜! 自分がいつもお母さんを怒らせてるせいだ〜!」って言い出したんだよね。
妹はそう言って泣き出してしまったし、私だって心の中でそう思ってたよ。

うちのおかんは普段から高血圧の薬飲んでて、常々言ってたんだよね。
「私が高血圧なんかになったのは、アンタ達が心配ばかりかけるからよ。」って。

そりゃあもう、「私が死んだらお前らのせい。」くらいの勢いで言ってたね。

まぁそんなわけなくて、実際高血圧になったのは自分の食生活のせいでつまりは自業自得だろ? っていうか私めっちゃ品行方正で何一つ心配なんかかけたことないし。
って思ってたんだけど。
でも目の前でいきなり倒れられると、頭真っ白になって、冷静に考えられないっつーか。
それで、「何かしてあげたいけど、何もしてあげられない。でも本当なら自分が事前に何かできたんじゃないか?」っていう気持ちが、
「おかんが倒れたのは自分のせい」っていう思い込みにつながったかもしれない。
普段なら絶対にそう思わないけど。
いや、とにかく「人が倒れて救急車で病院に運ばれた」ってのは、それくらいインパクトある。

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で、おかんの時は「自分のせいだ!」ってすごくはっきりと意識して思いつめてたけど、
流石に会社の同僚とか上司とかが倒れたのが「自分のせい」だなんて客観的にあり得なさすぎて、自分がそう思い込んでる、ってのはちょっと気づかなくてさ。

 

だから、なぜ自分が激しく落ち込むのかわかってなかった。
っていうか落ち込んで当たり前だろ、身近な人が入院したんだし、って思ってた。

 

でも、「自分のせいだ!」って思ってたんだな。
なんていうか、はっきりと原因もわからないのにすごい思い込みようだったなコレ。

原因が推測できるほど詳しい話を聞かされたわけでもないのに。

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ちなみにうちのおかんが倒れた原因は、
「単なる貧血(しかもちゃんと薬を飲むのをサボってたのが原因)」
でした。

チョコレートに籠る気持ちは、普段の行いから

パートナーが、出掛けにGABA入りのチョコを持たせてくれた。

なんでもストレスに効くとかで。

「毎朝、会社に着いたら5粒ずつ食べるんだよ。」

私が最近仕事でイライラしているのを、自分にはどうにもしてやれないとわかっているから、代わりにこういう気遣いをしてくれるのだと思う。
こういう人がパートナーでよかった。


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ふと、これと同じことを、母にやられて、物凄く腹が立ったことを思い出した。

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私のパートナーは、私の仕事がどういう類いのもので、何がキツくて、何が喜びなのかを知っている。
仕事がキツくて、泣き言を洩らしたような時には、飛んできて慰めてくれ、時には的確なアドバイスをくれる。


そういう経緯があるからこそ、ささやかなチョコにこもる気持ちが嬉しいと感じる。
この人は、私のことをわかった上で、それでも自分には手助けしてやることが出来ないとわかった上で、それでも何か助けになれば思って、これをくれたのだと。

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「満足な豚よりも、不満足なソクラテス」という言葉があるけど、それでいうなら母は「不満足な豚」だ。

不平不満はあるけれど、それは全て自分以外の人のせいなので、周りが自分の為に変わるべきである。
という考えを持った人だった。

私がまだ仕事を始めたばかりで、実家から職場へ通っていた頃、母はよく、「そんなにキツイ仕事なんか辞めて、もっと楽な仕事にしたら?」と、よく言っていた。

私との関係が悪化しつつあるのが、仕事が忙しくてイライラしているせいだと思っていたらしい。

確かに、仕事を始めたばかりで、私には余裕がなかった。

けど、余裕があろうがなかろうがそんなことは関係がなく、私達の関係の悪化は根本的な意見の食い違いからきているのだということを、母は最後まで理解出来ていなかった。

今はお仕事が忙しいから、そんな風にイライラしているみたいだけど、時間が立てばあなたもお母さんが正しいって分かるわ。
こんなにあなたの為を思ってるんだから、あなたの考えが間違ってるって言い続ければ、いつの日がきっと、そのおかしな頭の狂った考え方を直してくれるわ。
お父さんと同じ職業なんか選んだら苦労するのなんかわかりきってるのに、なんて愚かな娘なのかしら。
おまけに父親に似て化粧っけの1つもない。
女の幸せは、結婚して子供を産むことだというのに。
子供の頃から勉強しかしないで、人との温かい交流を持ったことがないから、そんなにロボットみたいに冷たいのね。
でももういい年した大人なんだから、いい加減にお母さんの言うこと聞きなさい!
お父さんみたいになっちゃダメ!
なんで、そんなに聞き分けがないの!
あんたなんかキチガイだよ!
キチガイキチガイキチガイキチガイキチガイキチガイキチガイキチガイ

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そんなことの繰り返しに心底うんざりしてきたある日、出掛けに、母が私の鞄にGABA入りのチョコを押し込んでくるのだ。
「あなた仕事でイライラしてるみたいだからね。」

そう言われた時、心底腹がたって腹がたって仕方なかった。

この世にたった一人の母親なのに、どうしてこんなにも頑なに私のことをわかろうとしてくれないんだろう。

どうして、ちゃんと向き合ってくれないんだろう。

この上なく品のない罵詈雑言を投げつけておいて、なぜ相手のイライラする原因が自分でないと思えるんだろう。

こんなチョコなんかで、物事が少しでもいい方向に向かうわけがないじゃないか。
根本的な話から目を背けておいて。

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母からもらったチョコをどうしたか、覚えていない。

兄と私の就職活動

私は20歳くらいで就職活動したんだけど、只でさえ就職氷河期とか言われてて、4月から活動開始するのが当たり前という時に、私が活動開始したのは10月くらいだった。

早速7社くらい落ちた。
当時は50社100社の面接を受けるのが当たり前と言われてたけど、それでも7回連続でお断りされるというのは結構キツイ。

まぁそれでも、次の会社を探して申し込みしないとな、と思っていた矢先、父から、
「父さんの知り合いの会社を受けてみるかい?」
と打診があった。

私が希望している業界と、父の働いている業界が同じであることは分かっていた。
けれど、父はいわゆるフリーランス的な働き方をしている、ということも知っていたので、「父親のコネを使うのは無理だな」とも思っていた。
ほら、よくあるじゃん、コネ入社的な、口利き的な?
まぁでもあれって役職のついてる人がその権力を利用してやるもんでしょ?
うちのおやっさんはそもそもフリーランスだから、そういう権力とか無縁だし。
と、思ってた。

しかしそうか、コネは無理でも、ツテを伝って紹介くらいはしてもらえるのか!
もうぜひよろしくお願いいたします!
と父に返事をした。

数日後、「ここに電話しなさい。」とメモ用紙を渡され、そこからトントン拍子に面接、採用、となった。


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その後、「なぜわざわざツテを紹介してくれたのか?」と父に聞いたところ、返事は、
「7社も面接落ちてて、大変そうだなと思ったから」だった。

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その1年後、今度は兄が就職活動の時期になった。

私と兄は2歳違いだが、私が短大で兄が四年制だった上に、兄は1年留年してたのだ。

兄の希望も、私や父と同じ業界だったが、父は、今度は兄にツテを紹介する様子はなかった。
私などよりもよほど大量に面接を受けていたのに。

二人でいるとき、
「兄にも紹介してやらないのか?」
と聞いたところ、返事はこうだった。

「あなたに紹介したのは、あなたなら人に紹介しても大丈夫だと思ったからだ。
兄はちょっと…、だらしないところがあるから…。」

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その返事を聞いたとき、私はその言葉をまともに受け取ることができずに、こう思ってた。
「私に紹介してくれたのは、私が面接に受かりにくい属性で、兄が面接に受かりやすい属性だったからでは?
だから、私に同情して紹介してくれたけど、兄なら大丈夫だと思ってほっといてるんでは?」

私はまだ就職して間もなかったので、就職活動のことが頭にこびりついてた。
私が入りたい会社の応募条件に、自分が当てはまらないので諦めた経験があったのだ。
その募集条件というのは、
「理工系の四年制大学を卒業しているか、卒業見込みであること」。

私の兄は理工系大学だったが、私の卒業したのは、いくらプログラムを教えていたとはいっても、文系短大だった。

兄よりも自分の方がよっぽど頭がいいし勉強してるし努力してるのに、
なぜ学歴で足切りされなければいけないんだろう。
という僻みがあったことは否めない。

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あれから10年以上経った。
兄は就職した会社を数年で辞めて、全く別の業界で働いている。

私は、一度別業界へ転職したものの、なんとなくまた元の業界に戻って働いている。

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あれから10年以上たって、いくつか思うところがある。

一つは、父の言葉は本当に心からの本心であったろうな、ということ。
バイト三昧のあまり留年してしまったということ以外にも、やはり兄貴にはだらしないところがあった。
そのだらしなさのつけを払わされるのは主に私だった。
お金を貸せば返ってこないし、ラジカセを貸しても返ってこないし、いらなくなったゴミを私の机の上に山積みにするし。
それで母に文句を言っても、「心の狭い子ね~!」といわれるだけだ。
私は決して他人に対してそんなことはしなかったしできなかったけれども、「自分だけ正しいことをしてても、いいことなんか一つもない」と、ずっと思っていた。
けれども、父は私の礼儀正しさや、誠実さをちゃんと見てくれていたのだな、と、今は思う。
「人に紹介しても大丈夫」というのは、ただ単に「学校を留年せずに卒業した」とか、「成績が良かった」というだけでは出てこない言葉だな、と。

もう一つ思ったのは、私には適正があって、兄貴には適正がなかったんだな、ということ。

私には紹介して、兄には紹介しなかった一番の理由はそれかな、と思う。

年食った人間から見て、20才のころの自分は、ある程度有望に見える要素があった。

文系出身で、学校で受けたプログラムの授業が週に数時間ではあったけれども、
「プログラミングって面白い!」とのめり込み、
学校の授業と関係なく、図書館でプログラムの本を借りまくって勉強したり、自分でコードを書きまくってた。
わからないことがあれば、身近なプログラマーである父に質問していた。
そんな若者がもし身近にいて、何度も面接に落ちているのを見たら、私なら「こんなところでプログラマーを諦めさせるのはもったいない!」と思う。し、おそらく父もそう思ったのだろうと思う。

兄貴がどうだったか知らないけど、数年でこの業界を離れてしまったことからして、兄にはあまり適正がなかったんだな、という気がする。
バイト三昧のあまり留年したことからして、プログラマーよりは接客業の方が合ってたんじゃないかな。
今やってるのも接客業だし。


最後の一つとしては、兄貴については、適正がないってもっと早く気づけたはずなんじゃないかなぁ、ということ。
今から振り返ってみて、他人の私でさえ、「ああそういえば」と思い当たる節が出てくる。
まして本人なら、なおさらさっさと気づけたはずだと思う。
なんなら、留年した時点で気づいてたかもね。

でもさ~、高いお金出してもらっといて、「この分野は僕には向かないので止めます」とはなかなか言えないよね~。
はっきり言って兄貴にはいろいろお金かかってたもん。
大学費用以外にも、塾とかね。
しかも奨学金まで借りてたっす。
ましてさ、向いてないから大学止めますって、じゃあその後どうすんのかってことも考えなきゃだし。
親からは「留年したのは仕方ないけど、とりあえず大学出ておけ」って圧力あったと思うしね~。
でもさ~、大学出たあと、そのままプログラマーになっちゃったってことは、本人もやっぱり適正に気づいてなかったんだろうね。
「ま、せっかくプログラムの勉強したしな」とも思うだろうしね。

最初から気づけたはずじゃん!とは思わない。兄貴はその状況で出来る限りの判断をして、最善の選択をしてきたと思う。

ただ、「大学でプログラム勉強したんだから、プログラマーにならなきゃもったいない」とか、「大学は取り敢えず出ておけ」とかいう感覚さえなければ、兄貴は貴重な20代の時間を、もっと有意義に使えたろうに、と思う。

「辛くて苦しい」と思ってるから

私は週に三日間だけ、プログラマーとして東京に出勤してるのだけど、職場の人手が足りなくなると、時々週に四日間働くこともある。

そんなとき、つまり、週に三日の契約であるにも関わらず四日の勤務になってしまうようなとき、私の上司は「ご褒美」と称して昼御飯を奢ってくれる。

私は上司に愚痴をこぼす。
この間の飲み会の時、隣のチームの人にかなり面と向かって向かって罵倒されて、本当に憤懣やる方ないのです。
週に三日間しか仕事しないのはクズだ、とか。
あと、一度会社を辞めたくせに、何をしれっと戻ってきてヘラヘラ笑いながら仕事してやがるんだ、恥を知れ、とか言われました。

その話は聞いています。
横にいた新人が泣きそうになってたらしいですね。

私も泣きそうだったんですが。

あなたは自分で納得してそういうことやってるんだからいいでしょう。
今更外野から何に言われようと。

それにしても、別に仕事に関係ない人に、そんな事を言われるのは腹が立ちます。
例えば、社長とか、上司とか、あと今一緒に働いてるチームリーダーのマキノさんに、もうちょっと働けって言われるのはわかります。私が週に三日間の出勤で済むように、気を使っていただいてるので。でも、実際には社長も上司もマキノさんも、みんなそんなこと全然言わないじゃないですか。
まぁ、隣のチームのその人は、それはみんなが優しいから言わないので、だから代わりに俺が言ってやってるんだってことらしいんですが…。

なるほど、じゃあ言わせてもらいます。
正直なところ、こう思っています。
自分達は毎日とっても面白いことをしてる。
こんなに面白い仕事が毎日できて、とっても幸せだなぁ。
仕事はこんなに面白いのに、あなたは週にたった三日間しか仕事に関われてなくて、とっても可哀想だなぁ。

最後の言葉を言い終わらないうちに、私達二人は笑い出した。


私は笑いながら言葉を返す。
ここの仕事はとても面白いです。
私はしがないパートタイマーなのに、こんなに面白いことをさせてもらっていいのかと思ってます。

おっ、言いますねぇ。

本音ですよぅ。

そんな会話を続けながら、私はあることを思い出していた。

私がこの会社に入りたての頃、まだ隣のチームの人との仲が険悪になる前、ある飲み会で、私はこの仕事がとても好きだと言う話をした。
この仕事は常に技術が新しくなっていくし、仕事をしたらちゃんと成果としてのものが出来上がっていくし、素晴らしいと。毎日面白いと。
そう言った私に対して、その人は鼻で笑ってこう言ったのだった。
「まだまだ青いねぇ。仕事が楽しいなんて。そのうちそんなこと思わなくなるよ。」

この仕事を始めてから、すでに10年以上になるけど、私は未だに仕事が面白いと思ってる。
私は未だに、その人が鼻で笑ってしまったその気持ちを理解することができないでいる。

疲れちゃった人の支え方

友人と一緒に食事をしているときに、妹さんが仕事を辞めたという話をした。

 

うちの妹、ちょっと仕事を舐めてるとこあるんだよねぇ。人間関係なんてどこも同じなのに、そんなことでくじけちゃってどうするのよ。


人間関係はどこも同じじゃないよ。
私は5つくらいの職場を転々としたけど、3つの職場はとてもいい職場で、2つの職場は人間関係最悪だった。
特に社員が3人しかいなかったときの職場は最悪でねぇ。


まぁまぁ、君が前の職場の社長に恨みを抱いてるのはわかった。でも嫌なやつなんてどこにでもいるじゃん。
そんなやつがいるからって、いちいち場所変えてたらきりないよ。

 

うん、嫌なやつは確かに、結構どこにでもいる。
けど、嫌なやつが嫌なことしたときに、その行動を職場がどう見なすかっていうのは、結構違う。
というか、その職場のリーダー格の人間がどういう人かっていうのが違うと、だいぶ違う。
たとえば、私が職場でいじめられてて、上司に相談するよね? その時に、上司が「大人なんだから、人間関係の問題くらい自分たちでどうにかしろよ。」というのか、「いや、それはお前が悪いだろ」というのか、それとも「いや、本人同士でどうにかしようとするとこじらせるから、俺の方からも一言いっておくよ。」というのかでは、だいぶ違う。

 

ううーん、確かにそれは一理あるよ。でもうちの妹の場合はね。もともと根性ないんだよね。

 

うん、でもそれとこれと、「人間関係なんてどこも同じ」は違うと言うことを、ここで主張したくてですね。

 

わかったわかったわかった。

 

はいはい。まぁでも、妹ちゃんが職場を辞めた理由が、たとえ妹ちゃん自身にあったんだとしても、それでも職場を辞めるのは案外わるくないかもしれないよ?
っていうのはね、ほかの職場に移って、前の職場と比較してみれば、いやでもわかるじゃん。自分がいけなかったのか前の職場がダメだったのか。

同じことでもめるなら自分がダメですわ。

もめなかったら自分が正しかったんですわ。
「前の職場でもグチグチ言われたことを、ここでも言われる。」なんてことを4、5回くりかえすのかもしれないけど、いろいろ見識を広げるのは悪くないですよ。

うーん、でもそんなこと繰り返さなくったって、私が前から何度も繰り返し「遅刻をくりかえしたらそりゃ心証悪くする」って言ってるのに。

 

まぁまぁ。確かに遅刻はよくないけど、本当にそれが原因なのかどうかなんて、結局職場の人と妹ちゃんにしかわかんないことなんだからさ。彼女の人生なんだし。職場変えたら遅刻しなくなるかもしんないし。

 

ふーん。・・・。ねぇ、あんたって、本当に、なんていうか、「人生に最悪な出来事なんて起きない。」って思ってるのね。

 

へ?

 

君、自分が、「ただ単に運が良かっただけだ。」って思ったことないの?
自分が今の環境を手に入れたのは、たまたま入った会社がいい会社で、たまたま周りの人がいい人で、たまたま自分のついた職業が給料水準の高い職業だったからだ。って思ったことない?
君はたまたま結果論として、転職の結果事態が好転したかもしれないけど、世間の他の人にとって、転職っていう選択はそこまで簡単に手出ししていいものじゃない。
次の職場も同じだったらどうする?
もしくは、次の職場がそもそもそんなに簡単にみつかるもんじゃないんだよ。
私には、妹が次の職場を見つける前に貯金がつきて、水商売に染まっていく様がありありと思い浮かぶね。

 

まぁそうなったらもうしょうがないよね。

 

他人事だと思って。
他人事だから、気軽に仕事辞めてよかったじゃんとか言えるんじゃん。

 

まぁまぁ。
たとえ家族であっても、他人の人生にどこまでも際限なく口出しできるもんじゃないよ。
彼女が本気で、自分の生活費を得るのに水商売をやるしかないと決意したなら、それを止めることは誰にもできない。
私たちにできるのは、彼女がやる気になるのを待ってやることと、彼女が仕事を探してるときに、選択肢をいくつか示して相談に乗ってやることくらいだよ。
少なくとも、いやがってることを無理矢理やらせることは誰にもできないし、誰にもその権利はない。他人は自分の思い通りに動かないよ。

 

私が言ってんのはそういうことじゃなくてねぇ。実の妹が何のスキルも身に付かないうちにホイホイ仕事を辞めてたら心配になるでしょ、何かしてやらなきゃって思うでしょってことよ。

 

してやれることあるよ、ちゃんと。
前の仕事のグチを聞いて、「大変だったねぇ」ってうなずいてやればいいじゃん。

 

それじゃ何の解決にもならないじゃん。

 

なるよ。彼女が次の仕事を探すための活力源になる。
誰かが自分を見ててくれると、支えてくれると、疲れたときにはゆっくりと労ってくれると思えるから、人は頑張れるんだよ。
ただ、どう頑張るかは彼女なりのやり方であって、他人の思うとおりにはならない。

君の方こそ、妹を自分の思うとおりに動かそうとして焦りすぎだよ。彼女はいずれ仕事を探し始めて、いつか就職するだろうけど、それは自分のタイミングと自分のやれる仕事であって、君の望むタイミングと職業には決してならないよ。

 

就職してくれるならなんでもいいけど、就職できるって誰が保証してくれるのよ。

 

誰も保証しないよ。
ただ、私たちにできることは信じることしかない。
彼女が、彼女にとってのベストを尽くすだろうってことを信じることしかできない。
ベストを尽くした結果が望み通りの結果になるかどうかは別としてね。

前の職場を辞めた理由の答え方

前回「人間関係で悩んでるなら思い切って辞めてみればいい」って趣旨の話を書いたんですが。

 

eggplantmarch.hatenablog.com

 

 

難しいよね~。いや、次の就職活動がさ。
何か別に目標があって辞めたってんなら簡単なんだけどね。

志望動機が言いやすいじゃん。

「前の職場に不満があったわけではないですが、自分は○○がやりたかったので辞めました。御社なら○○ができると思ったので入社を希望します。」
とかね。

んでもって、面接の時に一番合格しやすそうな答えだよね、それって。

 

人間関係は難しいよね~。
「前の職場で、人間関係で揉めたので辞めました。」
「上司と折り合いが悪かったので・・・。」
ってのはちょっと、採用されやすい受け答えの仕方とは言えないよね。

かといって、「じゃあ人間関係が原因なら辞めない方がいい」のかっていうと、私はそれは違うと思うんだよね。
まぁ、とれる手段はある程度取ってからにすればとは思うけど、とれる手段がある程度思いつく時点で、その職場を辞めずに済むんじゃないかなって思うけどね。
その職場に対する信頼がある程度あるってことだからさ。


社長と揉めました、とかだとさすがにアウトだと思うけどね。それは辞めるしかないよね。
いや、金出す人には逆らえないっていう意味じゃなくてですね。
たとえば、同僚と揉めたなら上司にちょっと仲裁をお願いするとかできるじゃないですか。上司と揉めたなら、その上司と同列の人とか、さらに上の人に相談するとかできるじゃないですか。
でもさすがに社長と揉めたら、それ以上相談する相手いないじゃん? そういうことですわ。

 

そうでなくとも、毒牙の巣窟みたいな職場って確かにあるしね。
今まで5カ所くらいの職場をみてきたけど、そのうち2カ所は救いようなかったし、そういうとこはだいたい職場の責任者が・・、そう・・、なんていうか・・・、視野が狭い感じ? だったね。

 

逆に言えば5分の3はそれぞれ結構いい職場だったので、職場を変えれば人間関係が劇的に改善される可能性が高いんじゃないかな。
まぁ、私の個人的な経験の範疇だから、もっとたくさんのアンケートとか統計を取ったらまた違ってくるんじゃないかと思いますが。

 

まぁそれはそれとして、誰かと揉めたことが原因で仕事を辞めた場合、就職活動中に辞めた理由をどう答えるか?
を、今回考えてみたわけです。
よりポジティブな言い回しで、かつ嘘はついてない感じにするにはどうすればいいか?


いくつか考えてみました。
「前の職場は、個人間の競争をさせるタイプの職場だったんですが、自分はどちらかと言えばチームで協力して仕事したほうがより大きい成果が出せると考えていますので、そう言う仕事の仕方をできそうな御社に入社を希望します。」
とかどうですか?

仕事にやる気を見せつつ、ポジティブな感じしませんか?

ポイントは、前の職場が悪いと主張するのでなく、「あくまでも仕事観の食い違いですよ」というところですね。


というかいくつか考えてみようと思ったんですけど、一つしか思いつきませんでした。
ぐふっ。

「辞めたら?」って言うしかない理由

職場の人間関係で悩んでるっていう人には「辞めたら?」って言うしかないよね。

「いやいや、そんな簡単に仕事辞めたら、ほかでやってけないよ。」みたいなこと言う人いますけど。

 

ものすごく人間関係が大変で、確かにその職場は辞めた方がいい、って言うケースと、
それはさすがに本人の心構えが甘いんでないかい? って言うケースと、両方あるとは思うんですよ確かに。
で、上記のようなことを言う人は、
「後者のパターンだ」と判断したからそう言ってる訳だと思うんですよ。

 

なんだけど、私は「後者のパターンでも、とりあえず辞めたら?」と思っています。

っていうのはね、ほかの職場に移って、前の職場と比較してみれば、いやでもわかるじゃん。同じことでもめる羽目になるのか、違うことでもめる羽目になるのか。

 

「次の職場でも同じことでもめました。」

→人間関係で悩んでる原因はもしかしたら自分かもしれません。

 

「次の職場でも、同じことではもめませんでしたが、別件でもめました。」

→また一つ世間を知りましたね、よかったね。

 

「次の職場ではもめませんでした。」

→おめでとう、あなたの言うことは正しかった!
ね?


「前の職場でもグチグチ言われたことを、ここでも言われる。」なんてことを4、5回くりかえすのか、それとも違うことでもめるのか、それはわからないけど、いくつかの会社を見て回るのも悪くないですよ。

 

一番よくないのはね、文句ばっかり言って何もしないこと。10年間ずっと同じ職場にいて、それでも「私は悪くない。周りが悪い。」とかばっかり言ってるの、想像するだけで怖いよ、将来が。

おなじ「私は悪くない。周りが悪い。」でも、「だから環境を変えればよくなるはず!」と思って行動を起こす方がなんぼか好感持てますね。だってそうすればちゃんと結果が出るよ。

 

なので、「人間関係が悪い職場で、転職しようかどうか悩んでる。」ともし相談されたなら、「辞めたら?」と言うしかないんじゃないかと考えてる今日この頃。