ナスPの日記

日常生活で自分が何かを「思った」時に、「なぜそう思ったんだろう?」ということをめっちゃ考えて書きます。

チョコレートに籠る気持ちは、普段の行いから

パートナーが、出掛けにGABA入りのチョコを持たせてくれた。

なんでもストレスに効くとかで。

「毎朝、会社に着いたら5粒ずつ食べるんだよ。」

私が最近仕事でイライラしているのを、自分にはどうにもしてやれないとわかっているから、代わりにこういう気遣いをしてくれるのだと思う。
こういう人がパートナーでよかった。


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ふと、これと同じことを、母にやられて、物凄く腹が立ったことを思い出した。

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私のパートナーは、私の仕事がどういう類いのもので、何がキツくて、何が喜びなのかを知っている。
仕事がキツくて、泣き言を洩らしたような時には、飛んできて慰めてくれ、時には的確なアドバイスをくれる。


そういう経緯があるからこそ、ささやかなチョコにこもる気持ちが嬉しいと感じる。
この人は、私のことをわかった上で、それでも自分には手助けしてやることが出来ないとわかった上で、それでも何か助けになれば思って、これをくれたのだと。

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「満足な豚よりも、不満足なソクラテス」という言葉があるけど、それでいうなら母は「不満足な豚」だ。

不平不満はあるけれど、それは全て自分以外の人のせいなので、周りが自分の為に変わるべきである。
という考えを持った人だった。

私がまだ仕事を始めたばかりで、実家から職場へ通っていた頃、母はよく、「そんなにキツイ仕事なんか辞めて、もっと楽な仕事にしたら?」と、よく言っていた。

私との関係が悪化しつつあるのが、仕事が忙しくてイライラしているせいだと思っていたらしい。

確かに、仕事を始めたばかりで、私には余裕がなかった。

けど、余裕があろうがなかろうがそんなことは関係がなく、私達の関係の悪化は根本的な意見の食い違いからきているのだということを、母は最後まで理解出来ていなかった。

今はお仕事が忙しいから、そんな風にイライラしているみたいだけど、時間が立てばあなたもお母さんが正しいって分かるわ。
こんなにあなたの為を思ってるんだから、あなたの考えが間違ってるって言い続ければ、いつの日がきっと、そのおかしな頭の狂った考え方を直してくれるわ。
お父さんと同じ職業なんか選んだら苦労するのなんかわかりきってるのに、なんて愚かな娘なのかしら。
おまけに父親に似て化粧っけの1つもない。
女の幸せは、結婚して子供を産むことだというのに。
子供の頃から勉強しかしないで、人との温かい交流を持ったことがないから、そんなにロボットみたいに冷たいのね。
でももういい年した大人なんだから、いい加減にお母さんの言うこと聞きなさい!
お父さんみたいになっちゃダメ!
なんで、そんなに聞き分けがないの!
あんたなんかキチガイだよ!
キチガイキチガイキチガイキチガイキチガイキチガイキチガイキチガイ

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そんなことの繰り返しに心底うんざりしてきたある日、出掛けに、母が私の鞄にGABA入りのチョコを押し込んでくるのだ。
「あなた仕事でイライラしてるみたいだからね。」

そう言われた時、心底腹がたって腹がたって仕方なかった。

この世にたった一人の母親なのに、どうしてこんなにも頑なに私のことをわかろうとしてくれないんだろう。

どうして、ちゃんと向き合ってくれないんだろう。

この上なく品のない罵詈雑言を投げつけておいて、なぜ相手のイライラする原因が自分でないと思えるんだろう。

こんなチョコなんかで、物事が少しでもいい方向に向かうわけがないじゃないか。
根本的な話から目を背けておいて。

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母からもらったチョコをどうしたか、覚えていない。